別れた相手が優しいとき。手を出してくるとき。
もしかしたら、都合のいい関係なのかな?と不安になる方もいらっしゃると思います。
好意から手を出してくるのであれば、復縁してくれたら良いのに・・・。復縁はしないということは、体だけの都合のいい関係を持とうとしているのかな。
そんなご相談をいただくことも多いです。
ですが私は、もしかしたら「都合のいい関係」というものは、そんなにたくさん存在しないのではないか、と思うことがあります。
先日もこんなご相談がありました。
「都合のいい関係だったらと思うと、彼の要求に応えるべきかどうか迷います」
確かにそうですよね。
別れた彼が体の関係を迫ってきた。
別れた彼女が困っていると頼ってきた。
ご相談でよく目にするシチュエーションです。
もしこれになら、応えたなら自分は都合のいい関係になってしまうのではないか・・・。
そのようなご相談も多いです。
ただ、この方に再度お聞きしたことがあります。
「都合のいい関係だと思うと要求に応えたくない。そういうことを抜きにすれば、彼の要求に応えたいのでしょうか?」
つまり、関係を持つことは嬉しいことだけど、都合のいい関係なのでは?と思うと、関係を持たないほうが良いと悩んでいるのかな?と思ったのです。
案の定、この方のお答えは、「難しいことを抜きにすれば、関係を持ちたいと思う」というものでした。
ここでよく考えてみていただきたいのです。
都合のいい関係って、一体何でしょうか?
お互いに関係を持ちたいという欲求は一致しているのに、都合のいい関係という単語がチラつくので迷う。
お互いに欲求が一致しているのなら、それは都合のいい関係なのでしょうか。
結論を出してしまうと、少し乱暴なので、順を追ってお伝えしてみようと思います。
おそらく、あなたも「復縁したい」という気持ちから相手に連絡をとっているでしょうし、優しくしたり、相手が気分良く過ごせるように努力をしていると思います。
それは「復縁したい」という気持ちがあるからですよね。
そうして頑張って、相手が気分良く過ごせる状態になった。
相手があなたの体に触りたいと思うようになった。
相手が困っていてあなたに頼りたいと思うようになった。
これは原因と結果であり、あなたがそなるようにしたことに対して、「都合よく扱われている」と考えてしまうのは、ちょっと違うのかなと思うのです。
ではなぜ、都合よくされている、と感じてしまうのでしょうか。
それはおそらく、自分の努力に見合っただけの愛情が返ってこないと感じているからだと思うのです。
自分は相手のために頑張っているのに、相手は当たり前のようにそれを受け取って何の努力もしてくれない。
そう感じたときに、おそらく「都合よく扱われている」と感じてしまうのだと思います。
ですがこの発想はとても危険です。
というのも、相手のためを思って努力をしているのではなく、結局、努力をすることで自分に愛情が返ってくることを見越した努力だからです。
こうなってくると、もし復縁をしたとしても、お付き合いをしているときに「自分は我慢しているのに」とか「自分だけが頑張っている」という気分になってきます。
そして結局、相手の愛情を疑ってしまったり、相手にも努力を求めてしまうようになります。
ですがそもそも、好きだからこそ相手に楽しんでほしいと思ったり、一緒にいたいと思うのではないでしょうか。
よく「見返りを求めない」とか「無償の愛」と言いますが、とても大切なことだと思います。
例えば、親子関係に置き換えてみましょう。
あなたのお母様が、いつもおいしい食事を作ってくれて、高い塾に入れてくれて、教育にもお金をかけてくれたとします。
それが愛情からではなく、将来あなたが立派な大人になって儲かるようになったとき、自分にお金を落としてくれるから、という気持ちから子育てをしていたとしたら、どうでしょう。
ちょっと極端な例ではありますが(笑)
自分のことを大切だと思っていたから色々やってくれたんじゃないの!?
という気持ちになるのではないでしょうか。
同じように恋愛も、自分のことを好きだから色々やってくれるんだな、と感じるからこそ、自分も相手に愛情を返してあげたいと思うのだと思います。
それがもし、「この前こうしてあげたから、あなただってこうしてくれなきゃ困る」みたいな気持ちが見え隠れしていたらどうでしょう。
恋愛は対等だから、やってくれなきゃ困る、と思ってしまっている節はないでしょうか。
そうではないと思うのです。
相手に何かをしてあげるのは、好きだから。喜んでほしいから。自分からやることだと思うのです。
そこに見返りを求めてしまうと、それが来なかったときに愛情を疑ったりストレスになってしまうと思うのです。
そのストレスは相手もちゃんと感じています。
色々やってもらっても、それを返さないと不満がたまると気づき始めます。
それなら、何もしてくれないほうが良いと思ってしまうのではないでしょうか。
好きだからやってくれてるのではなく、その先の見返りも含めて、の努力だと思うと少し萎えると思いませんか?
復縁の際の「都合のいい関係」という感じ方も似ていると思うのです。
体の関係を持った。
このときに、本当は嫌で嫌で仕方がないけど復縁のために我慢して抱かれてやった、という方がいらっしゃるのなら。
それは大いに問題だと思います。
そんなことはしないほうが良いと思いますし、それで相手が復縁する気がまったくなく、あなたが嫌がっていることも知っているのに、あなたの好意を利用して手を出した、というなら。
それこそ都合のいい関係だと思います。そんなものは断ち切るべきだと思います。
ですが、よくよく聞くと、自分も体を重ねたいと思った。自分もどこか嬉しかったし、期待していたという状況なら。
それを都合のいい関係だと言ってしまうのは、相手に対して少々失礼なのでは?と思います。
人によって価値観が違いますし、賛否両論あると思います。
あなたの好意を相手は利用しているだけのか。
そんな悪どい人を好きになる人は少ないと思いますし、そんなに悪い人ばかり世の中にはいないと思うのです。
あなたに頼ったり、あなたに触れたいと思うのは、どこか好きな気持ちがあるからだと思うのです。
ですが、復縁する、というところまで踏ん切りがつかない原因があると思うのです。
そこを改善することが大切なのではないでしょうか。
そこを改善できないので、復縁が前に進まない状態が続き、復縁したい側からすれば、都合のいい関係なんじゃないか、という気持ちになっていくのではないでしょうか。
本当は都合のいい関係ではなく、相手も考えあぐねている状況、というケースは本当に多いです。
嫌いじゃないけど、別れたときのあの苦労をもう味わいたくない、と思って復縁できずにいるのなら。
一番の問題点は、相手が「またどうせ別れる」という前提で考えてしまっている、ということですよね。
では、なぜそうなってしまうのか。
それは別れたときの問題点が解決していないからだと思うのです。
それを都合のいい関係だとまとめてしまうと、なんだか本題からずれている気がするのです。
もし、あなたがご自身を「都合のいい関係かもしれない」と感じていらっしゃるのなら。
少し視点を変えてみてください。
本当にそれは、都合のいい関係なのでしょうか。
相手も本当はどうにかしたいけど、どうにもならない気持ちを抱えていないでしょうか。
案外、答えはご自身の中にあるのかもしれません。
チャンスは目の前なのかもしれません。
ぜひ、都合よくされている、と嘆く前に考えてみましょう。
頑張っていきましょうね。