「本当は、あの時こう思っていたの。」
「どうしようもないくらい、好きなの」
「今、こんなに頑張ってる。もう一度オレを見て欲しい」
などなど、あなたにも、別れた彼(彼女)に伝えたいことが沢山あると思います。
そして、日々、それを伝えられないことに寂しい思いを抱えている方もいらっしゃるでしょう。ご相談を拝見していても、こんなことを伝えたい、あんなことを伝えたい、という内容をよく拝見します。
では、あなたに一つお聞きします。
それらの中で、どんなご意見が一番多いと思われますか?
実は、「ありがとうと伝えたい」というご意見が一番多いです。
大切にしてくれてありがとう。あの時、あなたの愛情に気付けなくてごめんなさい。
そうした気持ちが一番多いようです。
あなたはいかがでしょうか?素敵なことだなぁと思います。
別れてもなお、素直に受け入れられず、相手を罵ったり非難する方も沢山います。
ですが、そうした中で「ありがとう」と真っ直ぐに
言えることは本当に素晴らしいことだと思います。
また、その気持ちを絶対に彼(彼女)に直接伝えて欲しいと心から思います。
ご相談を拝見していても、私が伝えに行きたい!という衝動に駆られるくらい、その思いはまっすぐで尊いものだと思います。
ただ、残念なことにその気持ちを伝えるタイミングは今ではありません。
そのことだけは注意をしてください。
いずれ伝える言葉を、今は心に留めておいてください。
そして、今は復縁に向かってぜひ進んで頂ければと思います。
さて、なぜそんな話をしているのかというと、ご相談を拝見していて少し気になることがあるのです。
それは、「自分のことをもっと理解して欲しい」という気持ちです。
別れの原因が、言葉足らずだったり、すれ違いだった方には特にこの傾向が強いです。
「誤解を解きたい」「本当はこうだったから、ちゃんと伝えたい」から始まり、「自分のことを分かってほしい」「私はこういう人だから、それで好きになってほしい」に発展していきます。
ではなぜ、この発想が問題なのでしょうか。
復縁のためには原因究明と解決が大切、という話を何度かさせて頂きました。
しつこいほどこれまでにも書いているので、「またその話か・・・」と思った方もいらっしゃるのではないかと思うくらいです。
ところが、上に書いた「分かってほしい」という発想はこの「原因究明と解決」を放棄した発想なのです。
自分はこうだから、それを受け入れて、という状態です。これでは、おそらく上手くいくものも上手く行かなくなってしまうでしょう。
何よりも大切なのは、ありのままの自分を受け入れてもらおうと思うのではなく、
相手を受け入れてあげようと思うことです。
なぜなら、そのほうが楽だからです。
少し考えてみてください。
例えば、食欲のない人に何か食べさせないといけない、となったなら。
その人はお肉が好きではないのに、食べさせようとしますか?
もし、お肉の嫌いな人に対して、どうにかこうにかして食べさせようとしたなら。
細かくして臭みを消して、バレないようにして・・・とあの手この手で食べさせなくてはなりません。
そのためには、料理の技術も要りますし、時間もかかります。
それなら、はじめからその人の好きなものをあげた方がきっと楽に食べてもらえると思うのです。
その人が野菜が好きなら、野菜料理を作ったほうがいいでしょう。
きっと、時間や技術がなくとも、好きなものなら食べてくれるかもしれませんよね。
同じように。何らかの相違があり別れに至っています。
その状態で、相違点を受け入れてもらおうとするほうが大変な労力だと思います。
それなら、相違点を解消したほうが話が早いですしあなたも楽だと思うのです。
ですから、相手に受け入れられることを考えるよりも、こちらが受け入れてあげたほうが良いと思うのです。
また、『受け入れてもらおう』と思うと、どうしても下からの目線ですよね。
何とか受け入れてね、という感じです。
ですが、『受け入れてあげよう』と思ったらどうでしょうか。
これは目線の違いで、相手のことを受け入れてあげる、という少し上からの目線なので楽だと思うのです。
例えば、ハードルを飛ぶ時を想像してみてください。
台か何かに乗って、高い位置から飛んだほうが楽ですよね。
低い位置からハードルを飛ぼうとすると、それだけジャンプも
必要ですし、足も高く挙げなくてはならないので、どうしても大変です。
また、失敗するリスクも高くなります。
それならば、台の上からヒョイっと飛んだほうが楽に飛び越えられます。
同じく、相手への目線も上から「受け入れてあげる」という視点ならば、卑屈な気持ちにもなりませんし、
あなたの気持ちにも余裕が生まれるでしょう。
勘違いしないでいただきたいのは、決して上から目線で偉そうに接しなさい、ということではありません。
あくまでもこちら側の気持ちの持ち方です。
ですから、相手が野菜が好きなら、野菜で対応してあげよう、という寛容な気持ちを持ってみましょう。
同じように、相手が明るい人が好きなら明るい自分になってみよう、とワクワク考えてみましょう。
受け入れてあげる、対応してあげる。
それは決して相手に迎合することでも、自分を失うことでもありません。
あなたが大切な人を取り戻すために一番ラクで近道な方法だと思います。
そして、今度こそ彼(彼女)に、心から伝えてください。
「好きになってくれてありがとう」と。
あなたの気持ち次第で、その日はすぐに訪れると思います。
頑張りましょうね!