あなたは、彼(彼女)に本音でぶつかってきましたか?
または、本音でぶつかりたいと思いますか?
ご相談を拝見していると、2パターンの理由から
別れたケースをよく目にします。
一つ目は、感情のまま正直に動きすぎたこと。
寂しい時には、寂しいと言ったり。
言わなくても何となく察して欲しくて態度に出てしまったり。
不満があれば話し合って解決すべきだと考えたり。
そうやって自分のやりたいことや気持ちが優先されてしまったが
ために相手が疲れてしまった、というケースです。
もう一つは、何となく遠慮が過ぎてしまい、どこかずっと
距離があるままでお付き合いをしていたケース。
遠慮して自己主張をせず、相手の意見にいつも同意をして
しまっていたとか。
相手のことを色々聞くのは良くないと思い、話してくれること
だけで会話をしていたとか。
自分の話などつまらないだろうと思い、自分の話はあまり
していなかったなど。
こうなると、彼(彼女)は何となくあなたとのお付き合いが
雲をつかむようで、よくわからないと思うようになります。
付き合うってそういうことじゃないよね?と思い始め
最終的に別れようと言い出します。
どちらも両極端ですが、言いすぎてもダメですし、
言わなすぎてもダメだということだと思います。
そして今日お伝えしたいのは、一つ目の「言い過ぎた」ほうの
お話です。
よくご相談で目にする言葉に
「彼は私の事を分かってくれていた」
「彼女逃げるタイプです」
「本音でぶつかっていけるのが恋人だと思う」
といった意見です。
ですが、これは本当なのでしょうか。
分かってくれていた、というのはおそらくあなたの恋人としての
一面だと思うのです。
彼女が逃げるのは、言わなくてもいいことを言われるからです。
本音でぶつかっていたら、衝突するのは当たり前です。
つまり、誰しも色々な面を持っていると思うのです。
家族といる時のあなた。
仕事でのあなた。
友人といるとき、恋人といるとき。
通り一遍等ではなく、それぞれ使い分けていると思います。
ということは、あなたは色々な自分を持っているということです。
もし、そのような使い分けをしていないのなら、少し考えた
ほうが良いと思います。
関係によって気持ちのよい距離感というのは違うからです。
上司に友人のような接し方や距離感で話をしたら、おそらく
イラっとされると思います。
それぞれ、関係性に応じた距離感があると思うのです。
話がそれましたが、そのようにあなたもきっと、人を見て
態度を変えていると思います。
それが当たり前だからです。
ということは、少し考えてみて頂きたいのですが、
恋人だからどんな自分でも受け止めてくれるだろう、
と考えるのは少し強引だと思うのです。
確かに理想としては、自分のすべてを分かってくれたら
どんなにか良いかと思います。
ですが、あなたが相手のすべてをわからないように、
相手が自分のすべてを分かってくれる、というのは難しいです。
結局のところ、「すべてを受け入れてくれる恋人」というのは
なかなかいないものだと思います。
それなのに、「自分のすべてを分かってくれる恋人」を
求めて復縁を考えているケースが多いのです。
似たようなケースで、友人に復縁を協力してもらう
場面が挙げられます。
ご友人に相談をする際に「素直が良い」「正直がいい」と
思ってしまうと、自分の気持ちや不安を素直に伝えます。
すると、友人から「それならやめなよ」と言われてしまう
ことがほとんどです。
なぜなら、友人は不安やつらい気持ちを知ってまで
復縁する必要がないと思うからです。
ですが、その友人の答えは、
あなたの求める答えではないと思うのです。
あなたが友人に話しをするのは「そっか。頑張って。協力
できることは何でもすすから」と言ってほしいからだと
思うのです。
では、どうすればその答えを得られるのでしょうか。
それは、思いの丈を伝えることではなく
友人が協力してくれるように伝えることが大切です。
あなたが求めている答えを得たいと思うのなら、素直に
伝えたり正直に話すよりも、求めている答えを得られる
ように話したほうが良いです。
復縁も、あなたの正直な気持ちでぶつかっていくのではなく、
相手が復縁したいと思えるように進めていくことが大切です。
恋人なら、「素直な自分を受け入れてくれるものだ」
という妄想から決別したほうが良いでしょう。
でなければ、「本音でぶつかれない」というストレスが
溜まっていくばかりだからです。
本当は、本音でぶつかれないのが当たり前なのに、それが
できないと言ってストレスをためる、というのは
本末転倒だと思います。
例えるなら、空を飛べないのに「空を飛べない」と言って
ストレスを溜めているようなものだと思います。
もっと根本的に、発想を変えたほうが良いです。
「人は空を飛べないのだから、飛ぶ機械を作れば良い」
と思ったほうが良いでしょう。
同じように、「本音でぶつかれない」とストレスを
ためるよりは
「相手の笑顔が見られたら幸せ」と考えたほうが良いでしょう。
そもそも、あなたと彼(彼女)はお付き合いをしていたのですから
お互いを思いやれたなら、ストレスではなく楽しい
お付き合いが出来るはずなのです。
正直に言うことだけが正しいことなのではなく、
あなたの願いを叶えるために動くことが
正しいことだと思うのです。
本音でぶつかり合える関係、を求めるのではなく
お付き合いできる関係を目指してみてはいかがでしょうか。
そのために、本音はつまらない意地だと
考えてみてはいかがでしょうか。
それだけで、あなたの「本音でぶつかれない」という
ストレスはすっきり解消だと思うのです。
あなたには、色々な面があります。
全てをさらけ出すことに価値を求めるのではなく、
自分が愛されるということに価値を見出してみましょう。
きっと、見方を変えるだけでストレスも無くなりますし、
復縁ももっと楽しいものになると思います。
頑張っていきましょうね!