あなたにも、こんな経験はないでしょうか。
「きっと相手が喜んでくれるだろうな」
「気が利くって思われるだろうな」
とワクワクしながらやってみたことで、逆に相手を怒らせて
しまったということ。
なぜ喜んでくれなかったのかな?と頭を抱えてしまいます。
逆に、こうした経験がないという方は、おそらく相手のツボを
心得ているか、相手への気遣いが足りないか、のどちらかでしょう。
さて、この「良かれと思ったことが裏目に出る」とうい事態。
復縁の最中にも意外とよく目にします。
例えば、先日のご相談にあったことです。
Yさんは彼が仕事に追われて大変そうだったので、何とか力に
なってあげたいと思いました。
そこで、彼のために手料理を作って、そっと彼の自宅のドアに
かけて帰りました。
Yさんは、手料理の有り難みに彼が喜んで電話をしてくると
思っていました。
案の定、彼は帰宅直後に連絡をすぐにくれました。
ですが、一方的に怒って電話を切り、その後着信拒否になった
とのことでした。
Yさんは、確かに黙って行ったのは分かるかったけど、そんなに
怒らなくても良いじゃないかと仰っていました。
わざわざ手料理を作って持っていったのに・・・と。
他にもこんな例がありました。
Nさんは彼女の売上に貢献したいと思いました。
彼女の仕事は飲食店で、雇われ店長をしていました。
店の経営が大変そうだったので、何かと理由を付けては
彼女のお店に通い、売上に貢献していました。
ですが、ある日彼女から「もうお店には来ないでください」と
言われてしまいました。
Nさんは客として行っていたのに、なぜダメなのか、という
思いでご相談をくださいました。
さて、この2つの例をご覧になって、あなたはどう思いますか?
どちらも、悪気はなくむしろ、相手のためになりたいと思って
とった行動です。
なのに、なぜ相手を怒らせてしまうのか。
理由はとても簡単です。
相手が望んでいることではないからです。
少し冷静に考えてみましょう。
今の2つは極端な例ではあるのですが、多かれ少なかれ誰しも
同じようなことをしてしまうことがあります。
メールひとつにしても、よくあります。
質問をしたが、状況が分かりやすいように細かく細かく書いた。
確かに丁寧かもしれませんが、相手は忙しかったらどうでしょうか。
短く質問だけもらえると助かるな・・・と思うでしょう。
こうした状況は本当によく目にします。
相手が望むことと、あなたがしたいと思うことにズレが生じて
しまうのです。
先ほどのYさんの例で言えば、疲れているからそっとしておいて
ほしいと彼は望んでいたでしょう。
別れた彼女の好意ほど対応にパワーのいるものはないからです。
もうその好意に答えてあげられないんだよ・・・という申し訳ない
気持ちと、どう伝えたら分かってくれるのか、という思考と。
しかも、コソっと置いて帰るという行為。
自分のいない時に部屋を訪ねて何かされることほど怖いことは
ないと思います。
ですから、相手が怒ったのだと思います。
Yさんは彼の気持ちを考えるならば、何もせず彼の多忙が
落ち着くまで待つべきだったでしょう。
たったそれだけで、印象もずいぶん変わったと思います。
Nさんも同じです。
彼女としては、元カレが足繁く店に通ってくると、気になりますし
何だか恩を着せられたような気持ちになり、突き放すことも
できなくなってしまいます。
いらぬストレスを彼のせいで抱えてしまう、ということになるのです。
ですから、もう来ないでほしい、ということになったのでしょう。
勘違いしないでいただきたいのは、親切にしたり相手のことを
思いやることが悪いということではありません。
YさんもNさんも人を思いやれる、とても優しくて素敵な方だと
思うのです。
ですが、その人の良さをもっといい形で発揮したほうがいいのにな
と思ってしまうのです。
相手が望んでいることを知るのは、とても簡単です。
逆の立場で考えてみることです。
例えば、忙しい時にあなたが、もう好きではない昔の元カレ(元カノ)に
あれこれ言われたらどう思うでしょうか。
または、そんな時にあなたの復縁したい彼(彼女)はどう思うでしょうか。
それでも、自分の想像力に不安が残る・・・という場合は
身近な人に聞いてみるのもいいと思います。
「あなたなら、こんな時どう思う?」とか。
自分となるべく違う意見を知ってみると良いでしょう。
すると、「あ、そういう考え方もあるんだ」と知ることができます。
もしかしたら、もっといい形で自分の好意や親切を形にすることが
できるかもしれません。
人が人を好きになることや、大切にしたいと思う、
その気持ち自体は本当に素晴らしいことですし、尊いものです。
ですが、それを形にした時。
相手にどう伝わるのか、ということがとても大切だと思います。
ぜひあなたの素敵な思いが、素敵な形で相手に伝わるように
頑張っていきましょう。