先日、気になるご相談がありました。
「私は料理が苦手なんです。だから彼が手料理を食べたいと言っても、いつも何かと理由をつけて断っていました。」
他にも、こんなご相談も。
「自分は写真を撮られるのが苦手です。彼女はインスタにアップしたいからと撮りたがってたんですが、ちょっとそういうのは好きじゃなくて・・・」
確かにお気持ちはよく分かります。
人には好き嫌いがありますし、得手不得手、好き嫌いがあって当然です。
ただここで問題なのは、前者なら、彼は食べたいと言った。この方は断った。お互いの希望が真逆なのです。
後者の場合は、彼女はインスタをしている写真好きな女性。この方は苦手だからと断っていた。こちらもまたお互いの希望が真逆ですよね。
あなたも少し振り返ってみてください。
相手がこうしたいと言った。でも自分は嫌だから断った。
そんなことはなかったでしょうか。
そして、それはお付き合いをしていた間1回限りではなく、時々発生していませんでしたか?
嫌だから断って何が悪いの?と思われるかもしれません。
ですが、少し考えてみていただきたいのです。
あなたが嫌だと思うように、相手は「したい」と思っていた。
先の例の方なら、女性は料理が苦手と思っていたけど、彼は手料理を食べたいと思っていた。
断るということは、相手に我慢を強いることになります。
苦手なら断って当然でしょ、と思っていらっしゃるかもしれませんが、そうではないのです。
この問題は、復縁相談を担当していると本当に多いです。
他にも、相手はゴルフが好きだけれど、自分は興味が無いから誘われても応じなかった。
相手はお出かけが好きだったけど、自分は疲れているから休日くらいゆっくりしたいと言って家で過ごすことが多かった。
などなど。
相手の要求に対してNOと言っていることが多いのです。
NOを言ってはだめという話ではありません。
ですが、NOということは、相手の要求を断っているということをよく考えてみていただきたいのです。
あなたが何か要求をしたときに相手がNOというと悲しいのと同じように、相手もダメージを受けていたのです。
嫌だから断って何が悪いの?
と思うでしょう。
上にも書きましたが・・・。
断る権利もあります。
ただ、断るということの意味をよく考えてみていただきたいのです。
一緒にゴルフをして楽しみたいと思っていた彼の気持ちを断った、ということ。
一緒にでかけて色々な体験をしたいと思っていた彼女の気持ちにNOを伝えたということ。
このことを、あまり考えていない方も多いのです。
逆に、相手のことを考えてみてください。
あなたのNOを受け入れていたということは、相手はあなたのために、自分のしたいことの一つを制限されたということになります。
それでも大切にしてくれたのは、愛情があったからだと思うのです。
ですが、このNOを伝えることに対してあまり抵抗のない方は、その大きな意味についても深く考えないことが多いです。
ですから、自分のしたいことを相手が受け入れてくれてもあまり感謝の気持ちを持っていないことも多いです。
相手からすれば、自分のしたいことは我慢して、相手のしたいことに付き合ってあげた、という感覚なのですね。
ですが、その意味を理解していないと、自分の提案のほうが楽しい時間が過ごせる、と思ってしまいます。
本当は相手が譲歩しているから成り立っている、ということに気づけないのですね。
結果、相手が疲弊して「もう無理」と言い出します。
自由がない、自分らしくいられない、やりたいようにやりたい。
そんな気持ちになるのですね。
これは復縁の道中でも同じことが言えると思います。
本来なら別れた相手に連絡をしない、という彼(彼女)があなたに対しては頑張って返信をしたとします。
ですが、当のあなたが返信が来たという感謝よりも「前より冷たい」ということに憤っていたらどうでしょうか。
相手からすれば、頑張ったのですが、こちらからすれば、物足りない。
もったいないすれ違いですね。
これではやはり復縁もうまく進みません。
大切なのは、相手がどうしたいのか、どうありたいのか。
これを踏まえて対応できると良いなと思います。
自分の意見を通すことが彼(彼女)を失うことよりも大切なことでしょうか。
もし、自分らしさ、個性、自分の意見といったアイデンティティというか「我」を大切にしたいのなら。
その気持が相手にも同じようにある、ということを少し考えてみてください。
そうすると、少しだけ譲歩できるようになると思います。
人と人ですので、お互いの歩み寄りが大切です。
相手から歩み寄ってくれるのを待つよりも、自分から歩み寄ったほうが早いですよね。
ちょっとだけ柔軟に考えて、上手にやっていけたら良いなと思います。
頑張っていきましょう。